no pleasure, no life(旧ブログ名:まちづくり、例えばこんなふうに)

意固地になるほどに"まちづくり"が気になって仕方ない。自分の関わったまちづくりの活動・調査の記録を中心にしつつ、"都市""街の変化"の話題など。 Keyword→まちづくり/都市計画/荒川区町屋/蒲郡/豊橋/三河/谷中

余所者の自分が商店街活動に入り込んでみた、序章 「イダナカ夕市」

8月2日に、井田中ノ町商店街にて「イダナカ夕市(いだなかゆういち)」なるイベントが開催されました。

ちょっとした夏祭りといった感じのイベントで、通り沿いのお店が、店先で「いつもとはちょっと違う商品」を売るもの。

 

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「一斉の打ち水で開始」というところに気合いが入っています。笑

なんでも、打ち水による路面の冷却効果を測定していたとか。

 

■当日の模様

少し当日の様子を写真にてご紹介します。

 

商店街事務所前。事務局主体で小さな古本市と、お祭りらしく焼きそば・かき氷の販売が行なわれています。

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川崎フロンターレより、ふろん太君も来てくれました。
これは子ども達に大人気で、ふろん太君にじゃんけんで勝つと記念品がもらえるもののようです。

ちなみに、こうした商店街のイベントにはふろん太君は積極的にかけつけてくれるみたいです。
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美容室「波照間」前に人だかりができていると思えば、

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今や珍しいカブトムシの展示でした。

都会で見るムシ達は、なんとなく小降りな気がします。

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そのほか、「フォレストコーヒー」さんでは焼きトウモロコシとスペアリブを売っていて、いつも通り大盛況。

パティスリー「DIVIN」さんでは「お菓子屋さんのチョコバナナ」なる商品を販売していて、こちらは17時前には売り切れていた模様(私が買おうとした時に「たった今売り切れました。。。」とのこと」。

 

イベントは15時から始まり、あたりが暗くなり始める19時には終了。

 

商店街の屈強な方々で片付け。

こちらは私も微力ながら手伝わせていただきました。

 

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■イベント所感

今回、商栄会の理事長とお話することができて、いろいろ情報を伺うことができました。

なんとこちらの夕市という試み、今回が第1回目ということです。

ということは、商店街内部では何か現状に対する問題意識が強まっていて、「盛り上げないといけない」という気運の高まりが、実際に商店街を動かすほどのものになっているということ。

商店街ホームページが美しく開設されたり、イダナカ商店街はまさに変わろうとしている過渡期のようですね。

 

恐れながら、「ここをこうすればよくなるのになあ」という点を記しておきます。

 

それは、夕市に出展しているお店の少なさ。店のまばら具合。

そもそもイダナカのお店は、駐車場やマンションによって歯抜け状態になっている中ということもあり、テントや店先出展がぽつぽつとある状態に留まっていて、「何かイベントをやっている」という印象が弱かったように思います。

例えば参加店舗数が少なかったとしても、コインパーキングを借りるなどして出店場所を一ヶ所に固めて、更にイートインブースなどを設けることができれば、イベントとしての来場者滞留はより期待できたのではないかと感じます。

もちろん、警察署との交通関係での折衝や、第1回目開催ということでの参加店舗数の少なさなどから今回の形に着地したのだと思われますが。

 

 

一方で、素晴らしいなあと思ったことももちろん。

それは、商店主とお客さんのコミュニケーションの場に、きちんと夕市がなっていたこと。

こういったイベントを開催する目的や意義はいくつかあるのでしょうが、その中の一つに「地域の人に商店街(=商店主)の存在を認知してもらう」ということがあると思います。

どこでも等しいサービスを提供することができるナショナルチェーンのお店とは違って、古くからの商店街の個人店というものは「お店に入る前から分かる情報」があまりに少ないと思うのです。

例えば商品、「一体何を扱っているのか?」ということや、商品の値段、「いくらで買えるのか?」ということ。

それと同様に、「どんな人がやっているのか?」という情報もあると思うのです。

そして、こと商店街の個人店がチェーンに対して戦える要素があるとすれば、おそらくこの要素でしょう。しかし、なかなかこれについては「入ってみなければわからない」。

 

そんな意味で、こうした機会に商店主が積極的に外に出て、地域の人とコミュニケーションをするということは今後につながりうる、意義深いことではないかと感じます。

 

 

■余所者は商店街に関われるか?

おそらく余所者が商店街の中に入って何か活動するということは、町内会の何十倍も難しいことだと感じました。笑

 

今回、商工会議所で商店街インタープリターという仕事をなさっている方(72歳の教養深い方)とひょんなことから知り合い、お手伝いする機会をいただきました。

「イダナカの活動に入り込みたいんです!」ということをその方にしつこくお願いしており笑、今回はその挨拶。“顔を売る”という形でのお手伝いでした。

 

なんとかして商店街の方々の信頼、いや、信頼とは言えないまでも、「なんか変な若者がいるなあ」という印象だけは持ってもらおうと、

半ば焦りながらテントの片付けなどを手伝っていると、その方から

「今日はここまでにしよう。私も商店街の人たちに認めてもらうまでに1年かかったから、焦らずいこう。」

とのこと。

 

確かに、建前上はその地域に住む人全てが構成員となる(=ゆえに住民であれば発言権が保障される)町内会・自治会と異なり、基本的に商店街組合や商栄会組織というものは、商店街に出店している人がお金を出し合って運営する仕組みになっています。

ゆえに、どこの馬の骨ともわからない人物の介入なんてなかなか難しいですよね。。。

 

 

きちんと入り込めるまでは、自分一人でできる情報発信や魅力発信などをしていこうかなと思います。