no pleasure, no life(旧ブログ名:まちづくり、例えばこんなふうに)

意固地になるほどに"まちづくり"が気になって仕方ない。自分の関わったまちづくりの活動・調査の記録を中心にしつつ、"都市""街の変化"の話題など。 Keyword→まちづくり/都市計画/荒川区町屋/蒲郡/豊橋/三河/谷中

豊橋でなにかがはじまる

f:id:phantom_gon:20160726125950j:plain

豊橋駅ペデストリアンデッキ、2016/7/25撮影)

 

大学院時代の恩師が、自分の地元にほど近い愛知県豊橋市で何かを仕掛けようとしている様子。

職場に事情を話し、様子を見ながらではあるものの、私も関われることとなりました。

 

Collaborative Community Design Lab| U of Tokyo | Collaborative and Communicative Community Design, Planning, and Management

 

ネタとなるのは、豊橋・駅前大通りで進められている「豊橋駅前大通二丁目地区市街地再開発事業」。

ただもちろん、再開発事業に直接絡む関係者ではありません。

 

再開発事業とは、以前の記事でみたように、土地及び建物に関する権利を、再開発後の高容積建築物の床に関する権利に変換する事業。

都市計画法・都市再開発に基づいて行われる事業なので、必要条件を満たすことで従前の建築制限が大きく緩和され、従前と比較して高容積の建築物や公共施設が生まれます。

 

phantom-gon.hatenadiary.com

  

市街地再開発のイメージ図

国土交通省HPより)

 

ターミナル駅の駅前をはじめとして高度利用が求められるエリアを中心に、高度成長期頃から現在まで日本各地で行われているお馴染みの事業。

「駅前に新しく大きなビルができて、ナショナルチェーンのテナントが入って、我が地元も盛り返してきたなー」という感じのあれです。

 

ただ、そもそも今の時代、再開発で増えた容積に対して、需要のほうが追いついているのでしょうか。

社会情勢を鑑みると、その点には懐疑的にならざるをえません。

 

今回の豊橋の駅前地区でも、広小路商店街をはじめ、昔からの商店街において虫食い的に空きテナントが増え続ける状況があります。

そんな中に、再開発という一時的な流れを作ってハード面での受け皿を増やしたところで、いずれ他地区と同様に少ないパイ(=魅力的な店子や地域経済)を奪い合うことで共倒れする未来は目に見えています。

だからこそ、再開発事業の事業内部だけにとどまらない、活性化に関する取り組むを行うことで、持続可能性を確保する試みが求められてくるのです。

 

そんなわけで始まろうとしている本プロジェクト。

実際、本プロジェクトに関して現時点で決まっていることはほとんどないので、これ以上のことは説明できませんが、関係者の一人として積極的に情報発信を続けていきたいと思います。