no pleasure, no life(旧ブログ名:まちづくり、例えばこんなふうに)

意固地になるほどに"まちづくり"が気になって仕方ない。自分の関わったまちづくりの活動・調査の記録を中心にしつつ、"都市""街の変化"の話題など。 Keyword→まちづくり/都市計画/荒川区町屋/蒲郡/豊橋/三河/谷中

【超主観】都電バル2018を勝手に振り返る。「あらかわ都電バル2018」の当日スタッフとしてがっつり関わってみた話。

f:id:phantom_gon:20180610193121j:image

6月9日〜10日の2日間で「あらかわ都電バル2018」が開催され、無事に終了しました。

参加店舗をはじめ、関係者の皆様、本当にお疲れ様でした。

2017年11月に開催された第1回「あらかわ都電バル2017」は様子を見ることもできませんでしたが、今回は当日スタッフ(土曜日終日と日曜の撤収を少し)として、かなりの部分を見届けることができました。

お店は行けませんでしたが。

 

いちスタッフとしてイベントを最前線で味わうことができた一方で、主催者としてのジレンマのようなものも間近で見ることができました。

忘れないうちに、都電バルの意義とか、難しい点などを書き残してみます。

(※なので、いわゆるイベントレポートとは異なります)

 

都電バルの概要

くどいようですが、イベントに関する公式な情報はこちらから。

arakawa102.com

 

まずは、都電バルとはどんなものだったのか。

 

余談ですが、当日受付で呼びかけをしていた時の悩み。

バル系のイベントが全国的に増えているとは言え、まだまだ普及したとは言えません。

ましてや下町のおばあさま方にとっては身近ではないらしく、しきりに「これは一体何?」と質問されました。そりゃそうですよね。

「"都電バル"やってまーす!」と言っても『都電バルとはなんぞや』ってなるし、

「食べ歩きイベントやってまーす!」でもなんか違うし、

結局ちゃんと説明しようとすると、2分くらい時間かけてた気がします。

 

さて、都電バルとは、町屋と三ノ輪橋の参加飲食店合計31軒の中から、四軒をおトクにめぐることのできるイベントです。

 

どんな仕組みなのか。

イベントの二日間は参加店舗に「ワンドリンク+おつまみ」の特別メニューを用意してもらい、それを二日間だけ有効な四枚綴りのチケットと交換できます。

前売り券3200円(当日券3600円)なので、800円ずつの食券四枚1セットを持って街を巡ることになります。

 

チケットを口実に、今まで行ったことのないお店にも気軽に入ることができて、メニューに迷うことなく、800円でワンドリンクとおつまみが味わえるわけです。

 

f:id:phantom_gon:20180610193313j:image

町屋駅前とジョイフル三ノ輪商店街に特設されていた受付では、そのチケットを販売していたわけですね。(写真は三ノ輪)

勝手に振り返る「あらかわ都電バル2018」

それでは、主に当日を中心に、イベントを振り返ってみます。 

主催者は誰だったのか

これは言わずもがな、「荒川102」の皆様です。

荒川102 - 荒川区の魅力を再発見!区民が作る地域情報ウェブマガジン。

私も荒川区に越して来る1年近く前から愛読している地域メディアで、見つけた時はあまりの嬉しさと衝撃に記事にしたのを覚えています。

phantom-gon.hatenadiary.com

地域メディアといえば足立経済新聞や上野経済新聞、浅草経済新聞といった"みんなの経済新聞ネットワーク"が有名なところですが、ここ荒川区では、フランチャイズ的ではない、完全に独立した団体として運営が行われています。

荒川区のグルメやイベント、歴史などの情報を普段書いている、どちらかと言えばオンライン上に舞台を有する彼らが、リアルのイベント企画運営に射程を拡げたのはなぜか。

それは、こちらの記事から。 

arakawa102.com

普段、オンラインでの情報発信のみを行っている荒川102。
せっかく読んでいただいているこの「荒川102」というメディアの宣伝力を活かして、もっと具体的にこの町に人やお金の流れを作りだし、町中に楽しい空気を生み出していきたい。そんな気持ちからイベントの企画がスタートしました。 

(上記リンク先より)

イベントの成功とは?

唐突ですが、果たしてイベントが成功するとはどういうことでしようか。

 

十把一絡げにするのも失礼なのですが、こうした"まちづくり系"のイベントは、そもそもどうして行われるのでしょうか。

極論してしまえば、別にやらなくてもよいものなわけです。

なくても日常は、問題なくまわっていきます。

でもそれは、最低限の日常に過ぎません。

 

にも関わらずそこに、イベントというイレギュラーな風を起こす理由があるとすれば、それはそんな最低限の日常を変えるためでしょう。

日常をどう変えたいのか。なぜ変えたいのか。

そこには、イベントに関わる様々な人々の、必ずしも一枚岩ではない思惑があるのでしょうが、そんなバラバラの思いが、イベントという一つの入れ物を通じて、光るのです。

笑顔や幸せは確実に生まれた

受付スタッフは受付にいるのみでしたので、店舗内の様子は、結局見ることはできませんでした。

しかしながら、受付にいても、はしご酒を現在進行形で楽しんでいるお客様を見かけることは、何度かありました。

目印は、当日のみ配布していたパンフレット見ながら歩いてたら、ノベルティとして配布していた東京都交通局のバッグを持っていたり。 

カップルやご夫婦、3〜4名の仲間たち、もちろんおひとり様など、パーティ編成は様々。

でも、そのどれもが楽しそうに見えて、それはもうスタッフ冥利に尽きる思いでした。

 

関係者バイアスは当然ありますが、本当に街が楽しそうに見えた。

 

Twitterのタイムラインにも、反響が。


都電バルが、お客さんの笑顔や幸せを作るのに一役買っていたことは明らかだなーと思わされます。

成功段階説(えらそう)

さて、改めて、イベントの成功とはどんなことでしょうか。

もちろん様々な考え方があろうかと思いますが、私はマズローの欲求段階説になぞらえて、成功にも段階があるように感じます。

それは以下のようなものです。

 

①無事に終わった

 ≦ ②主催者が楽しめた

  ≦ ③投資が回収できた

   ≦ ④主催者以外の誰かが喜んでくれた

    ≦ ⑤企画意図が達成できた

 

巷にあふれる"まちづくり系"イベントには、イベントの実施それ自体を目的にするようなものも少なくありません。

もちろんそれを否定することはしませんが、そうしたスタンスで行われるイベントは、ともすれば内輪的な楽しさの追求に終始してしまう危険性があります。

 

では、今回のあらかわ都電バル2018はどうだったのでしょうか。

より正確に言えば、「あらかわ都電バル2018」の主催者は、どのような思いでイベントを開催していたように見えたか。

それは明らかに、「⑤企画意図を達成するため」だったように思います。 

それも、ストイックとすら受け取れる、大きな目標を抱いているように見えました。

 

イベント中、特設受付にずっと座っていれば、参加者が列を作ってチケットを買い求める姿や、前述したような、笑顔で次の店を探す姿など、思わずこちらも笑顔になるような場面がいくつもありました。

しかしそれはあくまで、刹那的な幸せ

それは確かにやりがいを感じるところなのですが、それよりも印象的だったのは、主催者が思い悩む姿でした。

何に思い悩んでいたのか。

 

華やかなイベントのかたわら、もちろん課題も見えたのです。

例えば、参加店舗の中でも、来客数が極端に偏ってしまったり、気合い入れて用意した食材が余っているという嘆きを聞くこともありました。

ノベルティの売れ行きが悪く、提供してくれた団体に対して気の毒な思いをしたり。

事の大小はありますが、これらをすべて挙げたらキリがありません。

 

イベントを繰り返すほど、開催の裏にあるそうした苦悩に目が届くようになり、ストイックなほどに嘆いてしまうのでしょう。

それは、かなりステージの進んだ活動者だからこそ至ることのできる境地なのだろうと感じました。 

まちの変化とは

都電バルはおそらく、街を少し変えました。

街に笑顔と、お店と街の人との出会いを確実に促進することができたのだと思います。(定量的な確認はしてませんが)

 

街を変える、という傲慢な表現を、あえて使わせていただきます。

それは別に、救世主を気取るわけではありません。

客体である街は、別に変化を求めているわけではないのです。

街に致命的な課題があるわけではないし、救いを求める人がいるわけではありません。

 

ただ、壮大な日常を過ごす舞台である街が、もう少し面白くあってほしいという自然な思い。

誤解を恐れず言えば、街を、自分好みにものにしたいのです。

それはある意味で、自分勝手な思い。

でも、一般的な自分勝手と異なるのは、迷惑をかける行為ではなく、確実に善意に基づいていることです。

 

そんな方向を思考する同士が集まれば?力を合わせれば?

そしたらどうなる?どうなる?

 

街はきっと面白くなるのでしょう。自分好みになる。 

むすびに

f:id:phantom_gon:20180616202214j:image

(予想以上に可愛かったあら坊・あらみぃ)

 

今回の都電バルはとても刺激的な経験で、楽しい思いと今後の勉強を、フリーライド的に得ることができました。

この経験や思いを、次回「talk ARAKAWA」をはじめとした自分の動きに活用していきたいと思います。

 

関係者のみなさま、改めてありがとうございました。

そして本当にお疲れ様でした。