no pleasure, no life(旧ブログ名:まちづくり、例えばこんなふうに)

意固地になるほどに"まちづくり"が気になって仕方ない。自分の関わったまちづくりの活動・調査の記録を中心にしつつ、"都市""街の変化"の話題など。 Keyword→まちづくり/都市計画/荒川区町屋/蒲郡/豊橋/三河/谷中

「蒲郡観光交流おもてなしコンシェルジュ検定」が、なんだかすごいです

新年3件目は、蒲郡についての記事をば。

卒論・修論の時以外の年末年始は実家に帰省してまして、2015→2016の今回も同様に蒲郡市内で過ごしていました。

蒲郡について書くネタがいくつかたまってます。


今回は、変わった?検定試験について。


蒲郡観光協会が実施する試験、「蒲郡観光交流おもてなしコンシェルジュ検定」というものがあります。

私が蒲郡を離れた2005年に第1回が始まった検定試験で、蒲郡市および観光協会の主催で以下のような主旨で開催されています。


本検定では、蒲郡のことを知り、蒲郡の魅力を誇り、訪れた方をおもてなしすることのできる方を「蒲郡観光交流おもてなしコンシェルジュ」として認定し、来訪者を気持ちよくお迎えする模範となりご活躍いただくことによって、蒲郡を素晴らしい観光交流都市に育てていくことを目的に開催しております。

蒲郡観光協会の公式ページはこちら→http://www.gamagori.jp/menu/concierze/date.pdf


現在居を構える横浜でも「かながわ検定:横浜ライセンス」という試験があるほか、「東京シティガイド検定」や「名古屋検定」など、その地域の歴史や文化を評価する検定はかなり普及してますね。

そんないわゆる”ご当地検定”が、実は蒲郡にもあるというわけです(最近知った)


さて、この蒲郡検定は、英検や漢検のような通常の資格試験・検定試験とは少し異なる特徴があると言えそうです。

 というのも、これは実際に申し込んでわかったことなのですが、「郷土愛を抱く人間を抽出し、地域のさらなる活性化の主体として期待する」という性格があるように思うのです。


何が言いたいかといえば。

本来、試験というのは試験問題を作成することで、「一定水準の知識量」を有する人間を選別するためのものだと言えます。

医師試験や建築士試験は、業務独占資格を許可するために必要な、一定水準以上の能力を確認するためのものですし、学校の一般的な入学試験も同様でしょう。

しかし、蒲郡が特殊か、ご当地検定の一般傾向としてそうなのかもしれませんが、受験時点では「一定水準の知識量」を明らかに問おうとしていません。


受験の流れはこんな感じです。

①チラシと1000円を持って観光協会か、市観光商工課へ

ここは普通です。ちなみに1000円は振込みではなく、現金支払いのみです。


②受理されると参考書をくれる

ここがまず一つ目のポイント。

この「蒲郡観光交流おもてなしハンドブック」が神がかっていて、蒲郡市で観光上知っておくべき事項がすべてつまっています。

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 もはや1000円というのはこのハンドブックの購入費用です。



③受験はパソコン上で可能で、時間制限もない上にハンドブック見てもよい

自宅のパソコンで受験可能なので、この時点でなんでもありです。

さらに受験票には「ハンドブック閲覧可能」ということが明記されており、もはや知識量が問われてるわけではないのだとわかります。

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検定試験を合格するためのハードルは、かくのごとく低いものとなっています。

つまり、この検定は、蒲郡市の魅力について積極的に知りたい・発信したいクラスタを発掘・抽出することに狙いがあるのではないかと思うのです。

その証拠に、コンシェルジュに認定された後は、蒲郡について知見を深めるための研修会や クリーンアップ活動、イベントのサポートなどの活動があり、蒲郡に対して志のある人同士をつなげるための試みが行われているようです。


ほら、例えば、意識の高い人も低い人も混在するような集団の中だと、たとえ自分が決して意識の低くない人間だったとしても、実際は両方の目を気にして意識高くなりきれない、なんてことがあるじゃないですか。

そこに、自分同様に意識の高い方々同士のコミュニティができたとしたら、変に気負う必要がなくなって、胸を張って蒲郡好きで入られて、そこには何か面白い出来事が生まれて。。。そんな好循環が生まれるだろうということは想像に難くないですよね。


蒲郡観光交流コンシェルジュ検定がそういった趣旨のものであることを願いつつ、ひとまずは検定に通過できるくらいの知識は積んでおこうかなと思います。

というわけでこの検定、蒲郡について何か思いのある人にオススメですよ。