「マチマチ」ってなんだ? ーマチノコト主催のオープンダイアローグに行ってみた話。
今回はイベントレビューをば。
5月6日の夜、ふとツイッター上でこんな書き込みを見つけたのです。
リツイートされてるのを発見したという、きわめて現代的な出会い方。
明日の朝、予定のない方はイベントきませんか?
— モリジュンヤ (@JUNYAmori) 2016年5月6日
地域の課題をご近所のつながりとテクノロジーで解決しようーー5月7日に「マチノコトオープンダイアローグvol.4」を開催 https://t.co/5AY1uJUu6P
「ご近所のつながり」「地域の課題」という、まさに私のモヤモヤに合致してるワードだなーというわけで、一瞬で参加ボタンをポチっていました。笑
行く前に少し調べると、いろいろわかってくる。
主催しているのは『マチノコト 「つなぐ、つくる、つたえる」コミュニティデザインマガジン』というウェブメディアで、コミュニティ・デザインとか地域・ソーシャルみたいなテーマに関する情報発信をしていること。
これが第4回で、前回はHAGISOの宮崎さんが登壇したらしいこと。まじか。
コミュニティとは?地域社会とは?といったようなアカデミズム からの机上の問いに関係なく、志ある人々はもう既に実践によるトライアンドエラーのフェーズに入ってること。
で、行ってきました。
会場は虎ノ門ヒルズ2階のカフェで、10:00-12:00の貸切という形で抑えている様子。
各人一つずつくらいのサンドイッチに加えて、コーヒー紅茶ほかソフトドリンクは取り放題に近い。
これにコンテンツ合わせて2000円は、少し高いけどまあ妥当かなーという印象でした。
肝心のプレゼンについてご紹介。
FacebookやTwitterといった従来のオープン型SNSと異なり、特定のエリアに住むご近所関係をテーマにした、どちらかと言えばクローズドなSNS、「マチマチ」。
このウェブサービスを運営する六人部さんという方のお話でした。
このサービスの最大の特徴は、登録の際に厳格な住所確認を行う点です。
免許証やハガキといったアナログな住所証明を担保に、きわめて狭い範囲でSNSのサービスが提供されます。
これによって、なかなかつながりが蓄積してこなかった都心部の地縁コミュニティに、ゆるやかなコミュニケーション手段が実現されることになります。
自治会とか町会に新規住民が入るハードルはきわめて高く、入った後のしがらみに対する忌避感もありインセンティブもありません。
それでも子を持つようになれば地域と関わるチャンネルも動機も増えますが、そうでない層にとって地域のつながりというものは近くて遠すぎる存在になってしまう、と。
そこにこの「マチマチ」の存在意義があるということになります。
六人部さんは、既に欧米で普及しつつあるサービスとしてNEXTDOORを事例に取り上げ、日本における目標を話してくださいました。
なんでも向こうでは、自治体が政策を伝えるチャンネルとして使ってるんですね。これは面白い話でした。
こんなサービスがあれば、街の中にいるのに孤独感を感じる都会特有の矛盾も和らぐのかな。和らぐといいな。
ネックはもちろん、いかに登録者を増やしていくかということで、やはり大変な苦労をされているようです。
エールを送ると同時に、むずむずもしますね。