蒲郡のまちセンや市民まちづくりの動きなど。
連休中の帰省のついでに、勤労福祉会館内にある「がまごおり市民まちづくりセンター」に立ち寄って来ました。
(勤労福祉会館外観。蒲郡市サイトより)
実は3年ぶりの訪問で、前回は就職直前というタイミングだったのですが、スタッフさんの方が「初じゃないですよね?」と言ってくださり、覚えてくださってたことに感激しました。
がまごおり市民まちづくりセンターとは?
さて、この「がまごおり市民まちづくりセンター」(以下適宜、まちセン)とは何でしょうか。
一言で言えば「蒲郡市における市民まちづくり活動の、公設民営の中間支援機関」なのですが、当たり前ながら"市民まちづくり"も"中間支援"もきわめて多義的なので、本質的な理解はなかなか難しいところです。
蒲郡市の公式サイトでは以下のように説明されています。
蒲郡市の協働のまちづくりを円滑に推進するセンターです。
地域で活躍する市民活動団体をはじめ、いろんな分野の蒲郡市民が連携して「がまごおり」を考えることができる場所として、市民活動の支援をしながら、協働に必要な情報を集積・発信します。
協働のまちづくりの推進事業
中間支援事業・・・市民と行政、市民同士、企業との連携
人材育成・・・・・市民コーディネーターの育成、募集
啓発、広報活動・・各種団体Hp管理や情報誌の発行及びイベントの実施
協働コーディネート業務・・市民、企業、教育、行政など総市民力による事業の推進
シンクタンク機能
NPO(市民活動団体を含む)活動の支援・育成NPO(法人)設立等の相談
利用者会の運営
ネットワーク機能の強化
管理運営備品管理
活動団体の連絡先の管理、紹介
市外のセンターとの連携
具体的に、市民がまちセンで何ができるのかと言うと、まずは①情報の集まる場所としての機能。
まちセン内には蒲郡市内外のまちづくり活動・助成金・セミナー等々のチラシのほか、市内で登録されている活動団体のイベント告知チラシなども置かれています。
また、まちづくり活動を行う上での相談にも対応してくださるようです。
また、既に活動団体として登録された方々にとっては、ミーティングや印刷作業の場といった②活動拠点としての機能も欠かすことはできません。
会議テーブルとしての利用や、チラシ印刷のための印刷機設置、ロッカー貸しといったサービスが提供されます。
そして最もわかりやすいのが、③助成金の相談窓口という機能でしょう。
蒲郡市では、なんと平成18年度より市民まちづくり活動に対して助成を行う制度が設けられており、審査で選ばれた団体に上限10万円、100万円が与えられます。
詳細は後述しますが、この相談窓口がまちセンというわけです。
その他、廃線の話があった名鉄蒲郡線の利用促進や、ご当地うどんサミット、ユニバーサルデザインのまちづくりに向けた意見交換会設置など、中間支援機能以外の活動の拡がりもあるようなのですが、こちらのほうはよくわかっていません。ごめんなさい。
まちセンへのアクセス方法としてはもちろん現地に赴くことなのですが、いきなりそれはハードルが高いという場合は、ウェブを通じて情報を見ることになります。
そんな場合のためにまちセン独自のサイトもあるわけですが、情報更新のメインはどちらかといえばFacebookのようです。
ブログも更新がありますね。
がまごおり市民まちづくりセンターのブログ - 蒲郡の協働のまちづくりに取り組み市民団体へのサービスを提供する公設民営の中間支援センター
情報誌「がまっち」も発行されています。
がまごおり市民企画公募まちづくり事業助成金
(まちセンブログより)
制度概要
さて、蒲郡市が設置しているまちづくり助成制度について。
繰り返しになりますが、蒲郡市では平成18年度より「がまごおり市民企画公募まちづくり事業助成金」の制度があり、毎年度の審査により市民活動に助成金が提供されています。
助成金は部門が二つに分かれており、それぞれ活動のフェーズ別に金額や審査方法が異なります。
活動の駆け出しである「はじめの一歩部門」が上限10万円、それ以降の「ほとぼしる情熱支援部門」が上限100万円。
事業の流れ
いずれの部門にも共通する流れとして、年明けから翌年度事業の応募受付が開始されます。
平成29年度の例では、1/4〜2/8が応募期間でした。※「ほとぼしる情熱支援部門」は2/1まで。
希望する団体はこの期間内に、まちセンへの相談等を通じて事業内容を固め、必要書類を仕上げて提出することとなります。
また、この期間中に制度説明会が二回程度開催されています。
書類提出後は、蒲郡市協働まちづくり課による書類審査を受けることとなります。
ここである程度のふるいにかけられ、通過した団体が二次選考に進みます。
二次選考の方法は部門別に分かれており、「はじめの一歩部門」では面接審査が、「ほとぼしる情熱支援部門」では公開審査が行われます。
審査の観点は、
・公益性、チャレンジ性、先駆性
・計画推進力の所在、団体の統一感
・事業継続性と他への波及
・情熱
ということです。
(まちセンブログより)
二次選考で選ばれた団体は、速やかに助成金の請求を行うことができるわけですが、年度中に事業を完了させ、報告する必要があります。
公金を活用した事業を、きちんと行いましたと示すわけですね。
主要登録団体
活動成果がかなりあがってきていると思われる団体さんを、ウェブからの情報のみにより恣意的にご紹介してみます。
がまごおり花フル会
(みかわオンパク公式サイトより)
まずはこちら。
まちづくり事業助成金の交付常連団体で、間違いなく蒲郡市における協働まちづくりのトップランナーと言えるでしょう。
団体の登録情報によると、200名ほどのメンバーが在籍してるよう。
活動内容はその名の通りお花の手入れで、蒲郡駅前に置かれたプランターに"がまごおり花フル会"の団体名称が書かれているのが代表的なところ。
駅前以外にも、市民病院や竹島パーク等といった公共施設に設置する花壇の手入れを手広くされているようです。
防災塾 知ってて蒲郡
(まちセン公式サイトより )
こちらの団体さんの活動テーマは、防災意識の啓発です。
上の写真のような講座「防災塾」や「防災リーダー研修会」の開催や、防災訓練の開催を通じて、風化しがちな市民の防災意識の維持・向上を図ります。
メンバーは40名弱で、その大半が女性の方々です。
アレルギーっ子の 蒲郡
(facebookページより)
アレルギーに関する情報交換を、「おしゃべり会」として定期的に開催されている団体です。
食物アレルギー等に関する疑問に思っても、周囲に相談相手がいなければ、常に不安な状態のまま生活をしなければなりません。
そこで、集まって情報交換を行うことのできる場を設置することにより、悩みを解消しつつ楽しいコミュニティを作ろうというコンセプトで運営されているようです。
こちらはtwitterアカウントもお持ちのようですね。
喘息やアトピーや食物アレルギーの子を持つ蒲郡周辺のママ達が、治療について近況報告をしたり、学校や園でのこと、スーパーや飲食店などの情報を持ち寄り楽しくおしゃべりする会です♪
(twitterより)
小江まちカフェ
(まちセンブログより)
個人的に注目度の高い試みです。
主な活動としては、月に一度公民館に集まっておしゃべりをする場を設けること。
地域の大人と子供を顔見知りにすることに注力されており、カフェだけでなく、小学校校庭の畑を活用した地域の畑作りの試みもされています。
蒲郡はもちろん車社会なので、ふらっと外に出ると顔見知りがいるような環境は醸成されにくいのでしょう。
そんな状況に対抗して、地縁コミュニティをもう一度作ろうとしているように感じられます。
メンバーは9名ほどのようです。
その他
一つ一つは紹介しきれませんが、そのほかにも蒲郡には注目すべき市民まちづくりの動きがあります。
三河社中
start from Miya
蒲郡Fan
森の文化祭
こんなところで。
見ていると、揺さぶられる思いです。