no pleasure, no life(旧ブログ名:まちづくり、例えばこんなふうに)

意固地になるほどに"まちづくり"が気になって仕方ない。自分の関わったまちづくりの活動・調査の記録を中心にしつつ、"都市""街の変化"の話題など。 Keyword→まちづくり/都市計画/荒川区町屋/蒲郡/豊橋/三河/谷中

ラジオ体操で地域デビューはいかがですか?

ユニークな取組みだなと感じたのですが、どうなんでしょうね。

ラジオ体操指導者養成講習会 荒川区

荒川区主催で、ラジオ体操の指導者を養成する講座が開催されるというのです。

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なんでラジオ体操。。?と思われる方もいるでしょう。

しかし、私の体験的にも、荒川区や下町地域におけるラジオ体操には、子どもの夏の風物詩以上の意味があるんじゃないかと感じています。

 

 

ラジオ体操は単なる子供の夏の風物詩にあらず

突然ですが、こんな看板を見たことはありませんか? 

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こちらのブログより)

 

これは荒川区東尾久にある赤土小学校会場のものですが、こうした看板は荒川区をはじめとした下町地域の、主な公園などに設置されています。

画像中の、「年中無休」というところに注目してほしいのです。

 

こうした場所では、夏休みの1、2週間の期間だけでなく、(おそらく)365日毎朝ラジオ体操が行われています。

もちろん子どもたちのように毎朝通ってスタンプをためることが、目的ではありません。

では、なぜか?

それは、ラジオ体操の本来の目的である健康増進自体が目的なのです。

 

こうした会場は、荒川区内ではなんと26箇所も存在しています。

全国ラジオ体操連盟サイトより)

リンク先をご覧いただければわかるように、こうした会場は町会など地域の方々によって運営されています。

音源機材と、お手本として前に出る人が当番として決まっており、ラジオ体操から始まる日常をまわすのです。

 

ラジオ体操とコミュニティ

365日ラジオ体操は、健康増進が目的、と前述しました。

しかし、目的はそれだとしても、結果として生じた新たな役割が、ラジオ体操という場にはあるような気がしています。

それは、井戸端会議や銭湯のようなものと並列するような、"コミュニティのサロン"としての役割です。

 

ここで私の話になるのですが、私が"単身でも地域と関わりながら生活したいな"と感じ始めて、最初に試みた手段は町屋のラジオ体操会場に入門することでした。

当時住んでいた町屋二丁目にある、できたばかりの「くすのき山公園」で行われていたラジオ体操に、ひと月は通いつめました。

地域の人にとにかく認知されようと、顔を売り始めたのです。

 

早朝6:20頃より人が集まり始め、6:30にはラジオ体操が淡々とスタートします。

そして、ラジオ体操第1、第2と終わった後、6:45-50にはもはや解散します。

その間、地域の方々は挨拶したら世間話したり、笑い声が聞こえたり。

そして、単身者にはまるで遠い存在であった地域コミュニティが確かに存在することを、そこに感じたのです。

 

ただ、コミュニティの持つ領域性は、外から見た時の排他性と両輪です。

つまり、既に形成されていたコミュニティには、余所者の入り込む隙を見つけることは難しかったのです。

知らないのに、「おはようございまーす!」と言ったところでどうなったでしょうか。それ以前に、言えたでしょうか。

 

結果的に、顔を売るという私の作戦はまったく実らず、第一次町屋生活を不完全燃焼の状態で終える事となりました。。。

 

荒川区や下町地域におけるラジオ体操

前述の同サイトをさらに見てもらうと、ある傾向が掴めます。
東京23区において、全国ラジオ体操連盟が把握している会場数を抜粋で見てみましょう。

墨田区 36箇所
葛飾区 36箇所
荒川区 26箇所
台東区 18箇所
新宿区 17箇所
足立区 12箇所
中央区 12箇所
目黒区 11箇所
杉並区 11箇所
文京区 9箇所
世田谷区 8箇所
板橋区 7箇所
港区 1箇所


完全にではありませんが、ゆるやかな西高東低が見える気がするのです。

なんとなく、一般的に下町として認識する区の会場数が多い気がする。

 

その背景にはいろいろ考えられますが、下町においてラジオ体操の必要性が認識されているということは、コミュニティがある程度できていることや、エリアとしての高齢化が進んでいることが挙げられるでしょうか。

 

何が言いたいかと言えば

ラジオ体操から始まる日常も、なかなかよいものですよ。

朝の適度な運動になるし、眠い身体もきっちりと目覚めます。

なんだか1日が長くなった気がして、得した気分にもなります。

なかなか朝起きられず二度寝してしまう方は、近所のラジオ体操会場を探してみてください。

 

そして、さらに単身者が地域とつながるきっかけにもなったらよいですよね。

もしも町内会などラジオ体操を運営する側の方がこの記事を読まれたら、これからはラジオ体操の場に見慣れない若者を見かけた際に、笑顔で挨拶をかけていただけると幸いです。

もちろん、根本的には若者本人の勇気が必要なのは、言うまでもないのですが。