【荒川区民拡散希望】荒川区景観まちづくり塾2017はきっと面白くなるという話。
このブログでも何度取り上げていますが、7月29日より2017年度の「荒川区景観まちづくり塾」が開講されます。
今年はポスターも一新され、全体の日程まで開示されています。
開講はもう少し先なのですが、
「今年度のカリキュラムはどうしようか?」
「どんなコンセプトで進めようか?」
というディスカッションを、荒川区と景観まちづくり推進委員会(中間支援組織)、それと2016年度受講者の間で2回ほど重ねているという状況です。
というのも、今年度のグループワークをどうしていくのかについて、まだ確定的な段階ではないのです。
今年度はこんな感じ(だと思います)
そんな事情から、正直言って今年はどんなものになるか想像できてません。笑
なので昨年度の経験をベースにお話を。
【前半】まずは座学です
カリキュラムの前半は座学で、学識経験者や行政担当者、活動家を招聘しての話題提供がメインとなります。
今年のラインナップは、以下の通り。
- 7月29日 篠原修(東京大学名誉教授、GSデザイン会議代表)
- 9月16日 ???(関東学院大学名誉教授)
- 10月14日 荒川区防災都市づくり部都市計画課/川原課長、永澤係長
- 10月28日〜 岡田 智秀(日本大学理工学部まちづくり工学科教授)
初回の篠原修先生は、土木の景観系の御大です。
建築家でもある内藤廣(東京大学名誉教授)の師匠筋にあたる方で、景観まちづくり塾の顧問でもあります。
9/16の講演者は、リーフレットのリリース時点では調整中となっていたのですが、本日の打ち合わせで情報が出されたので少しだけ。
河川の専門家の方のようです。
10/14は毛色がやや異なり、「ところで荒川区区政では。。。」という感じです。
荒川区で平成24年3月に策定された『荒川区景観計画』について、行政職員の方々が説明いただけます。
そしてワークショップに入り、日本大学まちづくり工学科の岡田智秀先生によってグループワークが進められていくとになります。
岡田先生の専門分野も親水空間なので、初回の話題提供としてはそちら寄りになるんでしょうかね。
参考に、昨年度の第2回の様子を。
わー、偉そう。。。
この前半の座学部分は、塾というよりは連続講演会といったほうが正確なので、参加者同士の交流は生まれにくい形です。
ただ、今年はそこに風穴を空けるような取り組みがあるとかないとか。(後述)
【後半】グループワークから始まるまちづくり
座学が終わった後は、グループワークです。
昨年度の例では、荒川区内の4つのエリア(尾久、町屋・荒川、日暮里、南千住)に対応したグループ分けを行い、街のスポットをまとめたマップづくりをしました。
前半の座学では置きなかった、受講生同士の横のディスカッションがここから発生します。
自分の住む街の良いところ悪いところを、あーでもないこーでもないと言いながら着地点を探っているフェーズであり、老若男女が上下関係なしに議論することができるこのフェーズにこそ、塾の醍醐味があると言っても過言ではありません。
(昨年12月のプレゼンの様子)
先ほどの記事のテンションが低めだった反面、グループワークを経た塾の終盤では明らかに満足度を感じている私がそこにいます。。
さらに、受講者さんのスタンスの変化(一部を除いて)も見られるようになります。
どういうことか。
行政が開催するこうした講座は一般に、受講者のお客様化現象が起きがちです。
もちろん、受講を決める際は"よし、学んでみるか"という目的・目標意識なのでしょう。
ですが、いざ現場に来ると、行政職員の過剰に恭しい態度や、日頃感じている行政への不満が相まって、
「来てやったんだからしっかりと運営しろよ」「無理な要求にも答えろよ」
という態度に変わりがちなのです。
納税か何か知りませんが、これは明らかに、悪い意味での"お客様"です。
攻撃的な陳情や横柄な要求が、行政を動かすことはあり得ません。
また、行政を動かさないが故に、受講者の満足度も低下する、という負の循環もあり得ます。
これが、グループワークを開始して自分達が考えなければいけないフェーズになると、面白いほど変わるのです。
多くの方が真面目に、おらが町について考えて発言するようになる。
長年住んだ方の発言は、自虐も多いですが含蓄も多いです。
そして、余所者の発言も聞き入れてくれる度量があります。
このグループワークから、まちづくりが始まるのです。
今年の目玉企画
①船に乗れる
隅田川リバークルーズをするようです。
岩淵水門付近から、国の保有する災害対策支援船とやらに乗って、川について学ぶとのこと。
なかなかなさそうな体験です。
②ディスカッションを多めにとる(かも)
個人的にはこちらのほうが重大だと思っています。
昨年は、座学の後にすぐにグループワークに入ったのですが、その後ほとんどグループ内での議論に終始してしまった結果、異なるグループワーク同士の交流が発生しないという課題が発生していました。
そんな背景から、"いや、受講生同士の交流こそ重要であり、そこを充実させることでグループワークの質自体も向上するのではないか?"という意見が、受講生の中より上がってきたのです。
提案の内容は、以下のような感じです。
① グループワークはカリキュラム後半ですが、前半の座学のタームから15〜30分程度のディスカッションタイムを設ける
② その時間は、「まちづくり」「景観」などをキーワードに答えのないテーマを取り上げてディスカッションすることで、議論と相互交流の練習をする
テーマは「木造密集市街地をどうするべきか?」といったカタいものから、「荒川区にスタバは必要か?」といった柔らかいものまで実に幅広く検討されています。
こんなコンテンツが、初期から組み込まれるかもしれません。
ところで、まだ参加応募してない?
コミカレと違い、参加費は必要ありません。
「荒川区で何かしたいなー」と悶々としている方にとっては、よい第一歩目になる講座だと思います。
公式サイト上では応募締め切りを過ぎていますが、7/14現在でご新規さん5名しかいないようです。(区担当者情報)
昨年度から引き続きの方々は19名おられるのですが、そんな人数構成も悲しいじゃないですか。。。
奮ってご応募くださいませ。