新しいイベントが、街を変える。熊野前ヨガフェス2018の当日スタッフとしてがっつり関わってみた話。
日に日にどんどん暖かくなってきますね。
暖かくなると、外での催しも増えていきます。
(余談)まずは「Ikebukuro Living Loop」
この週末、池袋では「Ikebukuro Living Loop」が行われていたようです。
舞台は、池袋東口にあるグリーン大通り。
同じ池袋でも、駅とサンシャインを結ぶ北側である繁華街エリアとは少し様子が異なり、どちらかと言えば純粋なオフィスエリアです。
メインストリートであるグリーン大通りの沿道に立地するのは、証券会社や銀行、信用金庫。これまでこのエリアは、土日の賑わいとはやや無縁でした。
そこに、豊島区新庁舎の移転新築と、南池袋公園のリニューアルオープン。
付近にはタワーマンションも林立し、まちは変わりはじめます。
新しい南池袋公園は、土日も賑わう拠点となります。
そこにさらなる賑わいをもたらそうと行われたイベントが、この「Ikebukuro Living Loop」というわけです。
昨年の11月に開催された第1回に続いて、二度目の開催でした。
このイベントを主催するのは、豊島区の実施したプロポーザル「グリーン大通りにおける賑わい創出プロジェクト」で特定された、株式会社nest。
このnestという組織は、リノベーション界隈の第一人者である青木純さん、openAの馬場正尊さんらが率いています。
金曜から日曜までの3日間開催されていたということで、どんな様子だったんですかね。(行ってない
さて、私の週末はと言えば、当然これですよ。
荒川区熊野前で行われた「熊の前ヨガフェス2018」
kumanomae-yogafes.amebaownd.com
近所の商店街で、こちらも2回目の試みとして開催された「熊野前ヨガフェス」。
どうせ行くなら、スタッフとしてとことん楽しみ尽くしてしまえ!!
ということで今回は、当日のお手伝いはもちろん、前日準備や、当日1週間前のチラシポスティングまで手を出してしまいました。
今回は、そんなスタッフ側の目で見た、「熊野前ヨガフェス」について記録してみたいと思います。
結論を先に言うならば、商店街を温めて笑顔をつくる、素晴らしいイベントでした。
準備はなかなか体育会系
準備は前夜から始まります。
19時から商店街事務所前にスタッフが集まり、本部として使ったり、出店するお店に貸し出す長机やイス、テントを運び出します。
久々にテントたてましたよ。
(熊の前はっぴい公園の前。はっぴい公園。。。)
出店スペースを示す目張りもしますよ。
(一店舗につき数秒で目張りしていく精鋭部隊)
21時頃まで作業して、解散となりました。
翌日、つまりヨガフェス当日は朝7時からの入りとなります。
少し解説を。
商店街のお店の多くは個人営業なので、日曜日は休業するというところが一般的です。(もちろん日曜営業の個人店もありますよ)
そういう意味でのシャッターの前を、イベント日限りの臨時出店スペースにしたわけですね。
出店してくれたのは、熊野前商店街のいつものお店ももちろんあれば、その他エリアから、中には区外からやって来てくれたお店もあります。
ここでの出会いが、ヨガフェス終了以後の関係につながればステキですよね。
そうそう、ヨガフェスと言ってもヨガだけがメインなのではなく、ヨガと臨時出店の露店、さらにフリーマーケットが主なコンテンツとなります。
持ち場は風船ブース
さて、ヨガフェス当日ですよ。
私の持ち場はアクト21という区施設前の広場で、子供たちに風船を配ることと、それと並行して、隣接するスペースで開催されていたショートヨガレッスンのお手伝いでした。
10年近くぶりに風船なんて触りましたが、子どもに大人気ですね。
ベビーカーの小さな子から、小学校中学年くらいの子たちまでにせがまれて、長蛇の列ができてました。
400個用意していた風船も、人気の色(「ピンク」「青」がよく売れた)からどんどん無くなっていき、お昼すぎにはほとんど0になってしまいました。
「風船くださーい」
『ごめんね、もう終わっちゃって。。。』
というやり取りはわりときつかった。笑
ヘリウムガスボンベから、ほぼ自動的に作った風船たち。
客寄せのためにテントにいっぱいくくりつけてたら、あとで悲劇を生むことに。。
ショートヨガの合間に、荒川区在住の芸人「クロマンボウ」によるお笑いライブも。
ぜひこの機会にフォローしてみては。
見よ、この幸せな光景
持ち場を離れて、ヨガフェス全体の様子もしばしば見ることができました。
普段から万国旗のあるステキな商店街ですが、そこに露店や、賑わう人々のワクワク感が増すと、更に幸せな光景が作られます。
きわめつけは、この気持ちの良い天気。
そりゃ二足歩行のトラも闊歩しますよね。
17時までで露店も道路占用も終了し、慌しい撤収作業が行われます。
準備よりも短い時間に、怒涛の作業。
でも、1日間の企画をともに運営する中で、スタッフさん同士のチームワークがなんとなく形成されていたので、準備よりもスムースに作業が進んだような印象でした。
ちなみに、ボランティアスタッフは、完全なる無償というわけではなく、その日の露店で使えるチケットが配布されました。
この配慮も嬉しい。
その後、スタッフさんが集まってこひきやさんで打ち上げ。
とても楽しいひとときで、私などでも、ボランティアスタッフやれてよかったなあと痛感させてくれる場でした。
若いチカラが、まちを変える。
こうした商店街イベントについて、どう思われるでしょうか。
どんな意味があったと思われるでしょうか。
手放しに「ステキなイベントだ」と思ってくれる方もいるのだと思いますが、周辺にお住いの方は、もしかしたら「騒がしいな。。静かにしてくれ」と感じたのかもしれません。
一つのイベントに対して解釈がいろいろあるのは当たり前で、それをとやかく言うことはありません。
イベントの裏にはこれだけ大変な努力があるのだと、裏方の苦労をドヤ顔で必要以上に主張することもありません。(疲れはあったけど
私が思うのは、そういうことではなく。
こんなイベントの繰り返しが、街を変えていくのだなあということです。
このイベントはどんな意味があったのか。
今回のヨガフェス単体を見ると、露店での飲食物や物販によるお金のやり取りが、直接的な利益としてあったのかもしれませんが、おそらくそれは"まちを変える"ほどのものではないでしょう。
イベント単体では赤字だったという営業者も珍しくないのかもしれません。
こんなことはあったかもしれません。
イベントを通じた偶然の出会い、例えば、こんなステキなお店があることを知った、こんな美味しい店があるんだ、といった出会いが、ヨガフェス終了後にも”この前のイベントで知ったあの店に行ってみよう”ということにもなるかもしれません。
それは素晴らしいこと。
でも、それだけでもありません。
今回のヨガフェス開催を通じて、たくさんの人が関わりました。
中心的に汗をかかれたChacraさんやこひきやさんの苦労は計り知れませんが、理念や企画意図に賛同した方々が集い、出店してくれたり、当日スタッフをしたり。
この、通常であればなかったはずの試みによって作られたチームワークや、営業者に限らない人のつながり。
商店街のイベントというテーマのもとに、ふだん商店街とは関係のない方々が、この熊の前に集い、汗をかいたということに意義があると思うのです。
これが、町内会のようなものであれば、そこにはある種閉鎖的なコミュニティが形成されているため、まちに関わりを求める人が簡単に入門できるシステムにはなっていないでしょう。(傾向として
これは私の個人的関心でもあるのですが、まちにつながりを求めても、町内会ではなかなか叶わない。
でも、ここ熊野前商店街では、それが可能になったということ。
全ての商店街でそれができるわけではない。これは偉大なことです。
もちろん、商店街の幹部の方々の協力があってこそ、若い方の活躍ができたということも忘れてはなりません。
そんなことが素晴らしいのだと、感じました。
これが繰り返されていくと、まちを変えるチカラになっていくと本気で思います。