no pleasure, no life(旧ブログ名:まちづくり、例えばこんなふうに)

意固地になるほどに"まちづくり"が気になって仕方ない。自分の関わったまちづくりの活動・調査の記録を中心にしつつ、"都市""街の変化"の話題など。 Keyword→まちづくり/都市計画/荒川区町屋/蒲郡/豊橋/三河/谷中

余所者が街を味わうヒントを見つけた? -少しだけ「さかえWalker」報告-

”さかえWalker”なるまち歩きへ参加するため、横浜市栄区本郷台駅に初上陸してきました。

 

”さかえWalker”とは、何度かこのブログでも言及しているNPO法人アクションポート横浜のプロジェクトの一つです。

栄区の支援を受けた事業で、大学生を中心としたメンバーが指定のコースを歩き、道中見つけた面白いもの・魅力的なものをTwitterで「#さかえウォーカー」ハッシュタグをつけて発信するというもの。

イベント当日は、メンバーのつぶやきの流れで様子を知ることができますが、これはその後地図上にマッピングされ、成果物となります。

 

既に当日のつぶやきがtogetterにまとめられています

 

ちなみに初めての本郷台の、超個人的な感想は、なんというか。

 

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団地。

 

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団地。

 

 

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団地。

異国情緒が漂っていて魅力的でした。

 

 

さて、イベントの様子は、先のTogetterに譲るとして。

 

このイベントのテーマの一つに、「地域の人と話をしよう!」というものがありました。

街を肉眼だけで味わうのもいいけど、やっぱり地域にお住いの方々の感覚というのは素晴らしいわけで、積極的に話してとことん味わえ、というわけです。

通行人として街を味見することと、地域の人とコミュニケーションすることの間には天と地ほどの満足感の違いがあるのかなとも思います。

 

今回の我々の道すがら、同行していたメンバー学生の素晴らしい突破力にて、

 

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道すがらの畳屋さんに突入、栄区お勧めスポットや仕事自慢のお話をうかがったり。

 

 

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本郷ふじやま公園内にある移築復元された古民家にて、運営委員会事務局長の方に周辺の歴史と古民家の建築的解説をうかがったり。

 

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ただの怠惰な休日では考えられない、刺激的な時間を過ごすことができました。 

繰り返しますが、一人でただ街を歩く何倍もの満足感を得られたわけです。

 

 

このことを、少し考えてみます。

 

【若者がある程度まとまって、イベント的にまちあるきを行うこと】

この点がポイントかと思います。

 

たとえそれが余所者でも、好奇心を持って自分の街を歩いている若者達に対して、まず地域の方は敵対心を抱くことはないでしょう。

そんな中、さらに話しかけてまでくれる若者に対しては、惜しげもなく語りたいと思うものではないでしょうか。

 

東急や小田急といった人気路線沿線を除いた郊外地域は局地的な高齢化が懸念されており、「自分たちの住む地域は若者に人気がないのではないだろうか?」と心配する居住者の方々は少なくないことでしょう。

本日お会いした方々も、栄区が高齢化率横浜市第1位であることを自覚されており、そのことを自虐的に語られていたフシもありました。

そんなこともあって、若者に対して魅力を語りたいという思いも持っていらっしゃるのではないでしょうか。

 

 

そういえば以前、研究室にて谷中・根津・千駄木のまち歩きを企画・実施した際も、5、6人連れ立って歩く我々に対して、いろいろな方々が話しかけてくれた記憶があります。

それは普通の民家の方であったり、工務店の方であったり。

ただ通学するだけでは味わえなかった”地域”というものの懐が、コミュニケーションによって初めて見ることができた、初めての体験でした。

 

 

そして【若者がある程度まとまって、イベント的にまちあるきをする】ということは、参加者の内輪的な自己満足感以上の可能性も持つように思うのです。

それは今回のように、そこで得られたものをTwitterのような公共空間に向けて発信すること。

地域の方々もそれによって地域への愛着が生まれたり、増したりするのでは。

地域と余所者の、双方向的なつながりも生まれるのではないでしょうか。 

 

 

以前宣言した一つ目の目標までの進捗にさえ停滞していた自分が、さしあたって目指すべき方向性はここかなあと感じました。