no pleasure, no life(旧ブログ名:まちづくり、例えばこんなふうに)

意固地になるほどに"まちづくり"が気になって仕方ない。自分の関わったまちづくりの活動・調査の記録を中心にしつつ、"都市""街の変化"の話題など。 Keyword→まちづくり/都市計画/荒川区町屋/蒲郡/豊橋/三河/谷中

町屋にカフェはあるか。–「町屋銀座まちづくり? 第2回」

町屋に住んでいた時から感じていたこと。

それは、ちょっとしたカフェがないなーということ。

 

 チェーンのカフェ的なものなら、ないことはない。

駅前のマクドナルドをはじめ、フレッシュネスバーガーミスタードーナツ、珈琲館、UCCカフェプラザなど。

いずれもナショナルチェーンで、安定したクオリティを提供してくれます。

1人の時間の潰し方とか、勉強する学生にとっては使い勝手良さそう。作業空間とか。

 

 

町屋にないのは、チェーンでない、ヴァナキュラー(土地固有の)なカフェ。

そのカフェに行くことが目的となって、上質なコーヒーと上質な時間を提供してくれるようなところ。

 

飾らないその地域の雰囲気を近い場所で味わうための、夜の窓口が赤提灯系の居酒屋だとすれば、ここで言うカフェは昼間の窓口になるようなところ。

その地域にもともと住んでる人や惚れ込んだ人、成功を見込んでやってきた人がやってるようなお店。

 

その地域にカフェみたいな居場所ができると、もう少し地域に住んでる実感湧くんじゃないかなと思うのです。

もちろん交通利便性(通勤通学のしやすさ)と家賃負担能力(払えるか)の間の妥協点の結果としての居住地選定をした人に対して、どこか外の街に出かけるための寝床という住み方をとやかく言うことはありません。

ただ、地域に魅力あるカフェが増えることは、それ目的で家の外に人が出てきてお金を地域内に循環させることに繋がるということもあって憧れるのです。

 

 

で、探してみると。

ないわけではないようです。

 

こちらのサイトで取り上げられていますが、町屋にも店主の思いが込められたカフェがいくつかありました。

町屋オススメカフェ10選 | folk

 

 

こちらのうち2店舗は既に閉店してしまったそうですが。

このうちの一つ「鈴木製作所」に訪問してきましたので紹介します。

 

 

鈴木製作所

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駅前交差点からみて地図的には左上のシマ、町屋二丁目。

第四峡田小学校の北側にあります。

 

その名も「鈴木製作所」と、カフェらしからぬ渋い名前。

食べログ記事によれば、金属加工工場だった建物を利用した喫茶店で、2009年から営業開始しているとのこと。

 

入り口は可愛いファサードながら、オシャレすぎて気取った印象はないので、ふらっと入ることができます。

 

 

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かつては作業場所であっただろう空間は、今は木質系の温かみあるカフェ空間となっています。

窓の面積が大きいので、差し込む日光の明るさが印象的。

 

写真には撮れませんでしたが、本棚に収められた書籍の多さが大きな特徴かもしれません。

芸術系・カフェ本が目立ってたような気がします。

 

店内は15席程度で、私がお邪魔した時は、明らかに地元客と思われる5名がいらっしゃいました。

それぞれが読書に耽る父子二人組、議員の先生と思しき女性客、年配の女性客二人。

 

女性のスタッフさん二人で切り盛りされているようで、馴染みのお客さんに気軽に話しかけている光景が。

 

アイスコーヒーを350円でいただき、のんびりとさせていただきました。

閉店は17:30ということなので、平日働いている方は利用しづらいですが、お母さん方や、土日にのんびりできる居場所という印象です。

てか、2009年からあるってことは自分が住んでた時すでに営業してたんだな。。

 

 

もひとつ、先のリンク先にはありませんでしたが、「黒猫舎」についてもご紹介。

 

 

黒猫舎

 

こちらは、駅前交差点から左下の荒川六丁目に立地する喫茶店です。

町屋二丁目電停から町屋銀座通りを南下し、ポケットパークが見えたら左折。

もしくは、尾竹橋通りを下り、カネカ湯のある路地を入った奥にあります。

 

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通りからの印象は、どちらかと言えば玄人向け。笑

とにかく黒猫、黒猫、な感じで、この強調具合に、店主の強い愛を感じます。

 

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店内は、鈴木製作所と同じく木質系ながら、さこちらはダークブラウンなので少しシックな雰囲気。

お邪魔した時は男性のスタッフさん一人で運営されていて、お客さんは年配の二人組でこちらも男性。

 

その時は頼みませんでしたが、黒猫の形をしたおにぎりが名物メニューのようで、壁や入り口にもその商品がPRされてました。笑

 

こちらも居心地よく、どちらかといえば静かな時間を過ごすことができます。

 

 

作業場所としての欲を言えば、どちらについても公衆無線LANの設置を望んでしまいます。

ただ、コミュニケーションの場としては無線環境が劣後されるのはもっともです。

 

 

町屋へ訪れた際は、ぜひ訪れてみてください。