横浜市民だけど素盞雄神社の天王祭(町屋地区)で御神輿担いできた話のその2。
さて"その2"です。
前回記事はこちらから。
お祭りの流れ、2
前回は、お祭りの話とは言え、待機所とか奉賛金といった裏方のお話がほとんどでしたね。
華やかに見える御神輿のウラで、大事な準備や段取りや仕組みがあるのだよということが、少しでも認識されればよいかなーと思います。
さて今回は、いよいよお祭りの主役?とも言える御神輿の話でございますよ。
町内巡行
御神輿は町内を巡ります。
天王祭からいらっしゃった神様(の御霊)を載せ、町内を練って氏子のみなさんに披露するのです。
御神輿の担ぎ方
まずは簡単に御神輿の担ぎ方について。
ただ担ぐだけじゃないの?と思われるかもしれませんが、意外とこれが深くて難易度高い事情があるのです。
前段として、これだけ言わせて。
御神輿、めっちゃ重たいです。
(今回担がせてもらった御神輿@尾竹橋通り)
さて、御神輿の担ぎ方。
頭の高さと同じように肩の高さも異なり、高い人もいれば低い人もいるのです。
一方で、御神輿は肩の高さで担ぎます。
ほぼ首と言ってもいいような、肩の付け根部分を御神輿の担ぎ棒に押し当て、歩行による御神輿の上下運動に合わせて、自らの身体も上下させます。
御神輿と言えば掛け声ですが、それはそのためのリズム合わせなのかなと感じました。
足を出すタイミングが揃うように。
イメージ的には、屈んですり足を延々続ける感覚でしょうか。
少しでもタイミングがずれれば、担ぎ棒は容赦なく首を強打します。これが腫れるほど痛い。
なので、御神輿と身体を密着させた状態を保ち続けることが、当日はおろか翌日以降も続く後遺症を抑える唯一の手段となります。
結論としては、そんなんできるか。
どうしたってタイミングはズレるし、身長の高さがバラバラな方々が入れ替わり立ち替わりで担いでるので予測不能な高さの変化はしょっちゅう変わるし、イキって遊び出すマイルドヤンキーな方々はいるわで、その他疲労もあったりで。
結果、1日目が終わった時点での肩氏がこちらになります。
※食事中注意
はい、失礼しました。。
(現在は完治)
熟練になれば無傷で二日間を終えられたのでしょうか。
一本締めに始まり一本締めに終わる
昨年の高木神社でもそうでしたが、御神輿を担ぐ直前、おろした直後には決まったルーティンがあります。
それは一本締め。
「お手を拝借、イヨー!パン!」
ではありません。
3・3・3・1です。
宴席では、三本締めとか言われるあれです。
この意味としては、3を3回繰り返すことで「九」を作り、そこに1を足すことで「丸」にするということ。
つまりは丸く収めるということなんだそう。
「差す」
休憩所や、お祭りに協力してもらったお店や場所の前で、御神輿を「差す」ことがあります。
それは、普段は肩で担いでいる御神輿を片手で高く掲げ、空いている方の手で担ぎ棒を横から叩くという不思議な動作です。
差したと思ったらすぐに御神輿を下ろしたりする急展開があるので、意外とこれが危ない。
意味はよく聞いてはいませんが、感謝とか、「神様、このお宅にはもうちょっと贔屓してあげてくださいね。。。!」というメッセージなのかなと推察しました。
本当はどういう意味なんでしょう。
休憩所でもやはり飲酒
さて、御神輿を担いでいる途中、何度か御神輿を止めて下ろします。
感覚としては、20分くらい担いだ後、15分くらい。
御神輿を担ぐのはやはりとてつもなく体力を消費するので、休憩するわけですね。
こんな感じですが、助っ人な方々ばかりなのでややアレですね。。。
(町屋二丁目、酒肴DINING「伴」の隣にて)
休憩所では、ビールをはじめとした飲料と、軽食がふるまわれます。
こちらは焼酎のお茶割り。
こちらは軽食で、ニンニク風味のチキンだったでしょうかね。
余談ですがこの時間は、私のような飛び込み参加者にとってはなかなかに苦痛な時間です。
それもそのはず、知り合いがいないので話し相手がいないのです。
お酒は飲んでいるのでその勢いを借りるということもあるかもしれませんが、"自分以外全員知り合い"みたいな状況の中でそれができる方はどのくらいいるのでしょうねー。。。
町屋地区15町会連合渡御
町屋地区の天王祭における最大の見せ場は、2日目である日曜日正午から開始された連合渡御でしょう。
町屋地区に存在している15の町会が、町屋のメインストリートである尾竹橋通りに御神輿を集め、順番に進むのです。
開始前、御神輿が少しずつ集まってくる様子を見るだけで、高まります。
そしてその光景を、御神輿の担ぎ手の一人として、(借り物ながら)半纏を着て見ているというシチュエーションにも高まります。
(連合渡御開始前の尾竹橋通り)
1つ(数え方は?)でもそれ自体見応えのある御神輿を、一箇所で15も見られるのです。
やはり沿道には見物される方々が多く、その中で担げることについての誇りも生まれてきます。
宮入り
御神輿はお宮、つまりは神社から神様を載せて出発したこととなっています。
ということは、最後はお宮に神様を送らなければなりません。
それが宮入り。
こちらは動画をTwitterに投稿していたので、それを転載します。
原稲荷に戻ってきた#天王祭 #二仲 pic.twitter.com/LOpJUijjsP
— こむば氏@荒川 (@KMB_Masa) 2017年6月4日
原稲荷神社にて最後の宮入りをする御神輿。西陽が美しいのは明らかである。#天王祭 #二仲 pic.twitter.com/vpYPcexljb
— こむば氏@荒川 (@KMB_Masa) 2017年6月4日
これを投稿できたということは、すなわちこのタイミングでは私は御神輿を担いでいません。
1日目は出発から到着までずっと担いでいたのですが、二日目は頃合いを見ながら休憩をやや増やさざるをえなかった。
実感値として、長時間御神輿を担いでる人はむしろ少数派で、休憩所から休憩所の間でも、かなりの頻度で交代がありました。
さて、”その2”として御神輿編をお送りしました。
やっぱり三部作になってしまいそうですね。
次回は総括的な内容で、考察をしてみようかと思ってます。